刺激的なタイトルですが、世の中には天才と凡人と秀才と呼ばれる3つのタイプの人間がいると言う主張です。

ただ1人の人間が「天才」と言う意味だけではなく、1人の人間の中にも天才・秀才・凡人と言う3つの性質が含まれていると言うことも含みます。

組織にも天才が必要です。ただ、クリエイティビティあふれる天才が1人だけいれば良いのではありません。
再現性のない天才の仕事を再現性のある仕事として実行できるようサポートする秀才がいる、という話です。

しかし「天才は秀才と非常に相性が悪い」というのがこの本のとても面白い主張です。

天才が新しい取り組みを考え、秀才がそれをサポートできれば幸せです。
しかし天才の論理的でない考え方を秀才は時に突き放してしまうことがあります。
さらに、凡人と呼ばれる人たちが天才に「共感」を示さないと、天才は孤立し、殺される(=組織を去る)かもしれません。

…この状況を救うのはある性質を持った「凡人」なのです!

こうやって説明すると非常に難解な本に聞こえると思います。
実際はうだつの上がらないサラリーマンのもとに突然関西弁を話す犬が現れる、と言う奇妙な物語形式で、とても読みやすいです。

物語の形式はさておき、私はここ数年で読んだ中で1番感銘を受けた本です。ぜひ読んでみてください。
プロジェクトマネージャーは「秀才」の最たるものですね。

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情報発信の習慣をつけるべく、最近読んだ本を「プロジェクトマネジャーと観点で」書評にまとめてます!
ただ、日々本業でやたらと文字を書いて疲れるので、原則口述筆記での投稿に挑戦中です!